ひろぴーです
みなさんは長短スプレッドという言葉をご存知でしょうか?
米国の短期国債2年と長期国債10年の利回りの差を長短スプレッドというのですが、
ここ数週間この差が徐々に縮まってきているのです。
基本的には短期金利は長期金利よりも低く推移することが常です。
しかしこの差が徐々に縮まってきており、不穏な債券市場となってきているのです。
今回はこの長短スプレッドについてお話をしていきます。
■出所:https://www.ewarrant-sec.jp/article/米国のイールドカーブから米国景気の先行き探る/
こちらはeワラントジャーナルにて掲載されていたチャートです。
米国の2年債金利チャートと10年債金利チャートを照らし合わせたチャートなのですが、
過去にこの短期金利と長期金利がもつれ合っている局面が何度かあるのがお分かりになるでしょう。
この長短スプレッドが逆転を始めた後、その後ITバブル崩壊やリーマンショックなど、
大きな景気後退局面で起こっていた歴史があるのです。
掲載したチャートは、少し古いものなので、現在はどうなっているかというと、
直近ベースで、短期金利は1.62%、長期金利2.34と、
このチャートから更に縮小していることがわかりました。
短期金利は上昇ペースを早めると急激に上昇しやすい傾向がありまして、
年内には2%にまで到達をしてしまうのではないかと考えております。
米国の金融引締めサイクルが早まればさらにこの傾向は強くなるでしょう。
短期金利が上昇をしますと、米国の返済金利が急激に上昇するため、家計債務を圧迫します。
米国は常に債務を増やしながら成長してきた国ですから、
日本より家計の債務比率は圧倒的に高い傾向があります。
クレジットカードの使いすぎや自動車ローンの無理な金利を組んで返済をしていたりすることが多くの例であります。
さて、今回の徐々に長短スレプッドが縮小をしていることが
ドル円の上値を抑えているのではないでしょうか?
■出所:GMOクリック証券 プラチナチャート+
ドル円の週足ですが、今週高値をわずかに更新した後、100pipsも下落をしてしまいました。
上値を抑えた形です。
ダイヤモンドフォーメーションでも形成をしにいくのかと疑いたくなるぐらい、
難易度の高い形状を形成しております。
日経平均やダウが徐々に高値を更新しているのにもかかわらず、ドル円やクロス円は上昇をしません。
米国の長期金利の影響を受け、さらに長短スプレッドの縮小懸念から、
円が買われる動きも強まっているため、
こういった不安定なチャート形状になってくるのではないでしょうか。
長短スプレッド差が狭まりつつある債券市場ですが、ドル円にもさらに影響を及ぼしそうです。
日経平均を見ながらドル円トレードをする時期ではなく、
長期金利の動向を見ながらトレードする時期がしばしば続きそうです。
「米国10年・長期金利チャート」などと検索して頂ければ沢山出てきますので、
たまに検索する程度で良いので、向こう1年間は少しこういった動きにも注目をしてみてくださいね!
以上、今回は長短スプレッドのお話をしました。
米国債は、アメリカ財務省が発行している公債のことで、
発行~満期までの償還期間によって、短期国債、中期国債、長期国債に分類されています。
通常、償還期間が長いほど金利は高くなるのですが、様々な経済情勢によって、
短期金利が長期金利を上回るというケースも出てきます。
短期金利は中央銀行(アメリカの場合、FRB)の政策金利に影響を受けます。
長期金利は経済・景気の見通し、物価の変動予測などの影響を受けています。
現在、FRBは短期金利を引き上げています。
逆に、アメリカの経済成長や物価上昇の見通しが落ち着いてしまっています。
この2点が長短スプレッドの縮小か起こってしまっている原因になっています。
FRBの新議長にパウエル氏が就任し、
前議長のイエレン氏の利上げ路線を踏襲すると予測されています。
また、世界的に物価上昇が加速する兆しは見えていません。
長短スプレッドの縮小は、当面は続いていきそうです。
少年の心を忘れないアラサーリーマンです。将来を考えて給料だけでは不安だ、収入源を増やそうと100万円でFXを始めました。しかし、3ヶ月持たずに100万⇒15万へ減らし(涙) そこからFXの手法研究の日々を過ごし、ひと通りチャート分析手法を身につけます。が、それでも勝てず。結局、シンプルイズベストにして、トレンドに順張りする事に集中したら勝てるように。昨年も月単位で負けたのは2ヶ月で年間では本業と同じくらいの利益を出せるレベルまで来ました。僕が負け組初心者トレーダーから月10万円突破するまでに注意したポイントも紹介していますので是非チェックして下さい!⇒こちら
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